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2010/03/14
伊勢物語から桜にまつわる話
文徳天皇の第一皇子、惟喬親王(これたかのみこ)は、何よりも酒と歌を愛していました。 毎年、桜の花ざかりには、水無瀬の離宮に出かけていました。その際、いつも右馬頭(みぎのむまのかみ)を率いたのです。 離宮では、鷹狩りはほどほどに、酒を飲みながら、桜の木の下で、身分の差なく歌を詠み合いました。
☆☆☆ 伊勢物語や源氏物語研究会、和歌を詠む会、俳句の会など、みなさん、趣味の集いにいかがですか? 桜を見ながら屋形船で、和歌や俳句を詠んでみましょう♪ ご予約お待ち申し上げております。
右馬頭なりける人のよめる、
世の中に絶えて桜のなかりせば 春の心はのどけからまし
となむ、よみたりける。又人の歌、
散ればこそいとど桜はめでたけれ 憂き世になにか久しかるべき
右馬頭は在原業平。 「“春の心”は、決して“のどか”ではない。散り急ぐ桜の花に、心はつねに急かされるから。桜など、いっそなければ……」 又人は名が載っていないので、おそらく身分の低い人。 「散るからこそ、なおさら桜を愛するのだ。この現世、永遠なものなどありはしないではないか」
業平の反語は、又人が言ったことなどは承知の上だったのです。
春は「桜が散ってしまう、散る前に見たい」と心穏やかでないかもしれないけれど、咲き始めの桜、満開の桜、散りゆく桜、それぞれを愛することを大切にしたいですね。
今年のお花見は、この歌のおかげで、より深いものを味わえそうです。
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